室内空気質は、多くのビル運営会社や雇用主にとって二次的な問題にすぎません。 しかし、それはその建物に住む人々や働く人々の健康と生産性にとっては重要な要素です。 ebm‑papst neoのインテリジェント・ソリューションはレトロフィットが容易な装置類とクラウドベースのプラットフォームで、建物内の空気質を監視し調整する事ができます。

ほとんどの企業にとって、従業員の健康は最優先に考えるべき事項です。多くの企業では、人間工学に基づいた事務スペースから企業のスポーツグループに至るまで、数多くの対策を講じています。 ビル運営会社はまた、ビル内にいる人々が快適で、最高のパフォーマンスを発揮できる適切な条件を確実に備えている必要があると考えています。 その結果として、借り手はビル運営会社に家賃を払うのです。 「部屋内の空気質」、この重要な事実は一般的には見落とされ勝ちです。

空気は生活の質に作用します

私たちは食べ物がなくても数週間、水がなくても数日間生きることができますが、空気が無ければほんの数分ももちません。 私たちは毎日最大15,000リットルの空気を吸い込んだり吐き出したりしています。 そのため、この空気質を可能な限り高くすることが非常に重要です。 それは健康にとって非常に重要であり、私たちの日々の生産性にとっても重要であり、幸福な生活を過ごすには不可欠です。

ほとんどのヨーロッパ人は活動の90%以上を屋内で過ごしており、ここでは良好な空気質が重要な要素であることは明白です。 屋内空間では、周囲の気候や環境が空気質に影響を及ぼします。 そして生活する人の数、家具、電気設備、使用される建築材料も、空気質に直接影響を及ぼします。

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私たちは毎日最大15,000リットルの空気を吸い込んだり吐き出したりしています。 そのため、この空気質を可能な限り高くすることが非常に重要です。

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気候変動により外気温度が上昇すると、室内はすぐに高温多湿になり、日常生活が著しく制限されます。 空気質が悪いことを示す、はっきりとでは無いが知覚できる指標としては、たとえば二酸化炭素含有量です。 ハーバード公衆衛生大学院の調査によると、空気中のCO2含有量が400 ppm増加すると、人々の生産性は19%低下します。 比較例としてはヨーロッパ規格13779では、室内空気のCO2含有量を1,000ppmまでを中程度の空気質、1,400 ppmからは空気質が悪いとしています。 各種ガス、胞子、小さな粒子、そしてまた危険な細菌やウイルスも目に見えない健康被害要因です。

パンデミックに対応するパラメータ

Sars-CoV-2は、これらの事を明確にしました。 新型コロナウイルスはエアロゾルを介して特に広く拡散していることを私たちは知りました。 したがって、この点で屋内スペースを如何により安全にするかは非常に重要な問題です。 伝達リスクを推定できるパラメータはすでに特定されています。 すべての人がCO2を吐き出すので部屋のCO2濃度は、空気がどれだけ使われているかを示しています。 これは、CO2分子の割合が高いほど、呼吸された空気の割合が高くなることを意味します。 つまり、CO2濃度が高いほど、感染のリスクが高くなります。 したがって、ドイツ環境庁は「CO2信号機」を提案しました。センサーが予め登録したCO2値を示した場合、部屋を換気しなければなりません。

湿度もウイルスの拡散に重要な役割を果たします。 たとえば、ミズーリ大学の研究チームは、湿度が高いと、粒子が空気中に長く留まり、乾燥した空気よりも遠くまで移動する可能性があることを示しました。 例えば:湿度レベルが40%未満の場合、人々の粘膜は痛みを覚え病気にかかりやすくなります(図2)。


空気質は感覚とは違います

これらのパラメータを知っておくとよいでしょう。 ただし、多くの建物管理者は、実際に換気される頻度や空気の清浄度をユーザーに伝えることができていません。 パラメータを確認できるようにするには、それらを識別して制御する必要があります。 そして、これは現在、ほとんどの建物では技術的に活用できる状況にはありません。 室内空気質管理の現状は、人の感覚に頼っています。 多くの場合、人々は必要以上に頻繁に部屋の換気をし、エネルギー効率に悪影響を及ぼしています。

データを使用して空気質を最適化する

ドイツ・ムルフィンゲンの換気/ドライブのスペシャリストのスタートアップ集団であるebm‑papst neoは、これを変えたいと考えています。そして商業ビルとその内部空間を対象に、世界初のセンサーベースの建物用標準として「RESET」システムを提案しています。 この標準で建物の空気質を監視、連絡、判定をします。 これを実現するために、新鮮空気の取り入れダクト、排気ダクト、および内部空間に設置したセンサーは、さまざまな空気品質パラメーターを記録します:空気の温度、湿度、二酸化炭素、PM2.5、TVOC(屋内に存在する物質から放出されるガス)( 図3)などです。 記録されたデータ精度を確実な物にするために、RESETはセンサー精度とデータ転送装置に関する厳格な要求仕様を指定しています。

データは、ゲートウェイ接続モジュールを介してebm‑papst Building Connectプラットフォームに送信されます。 このプラットフォームは、データが処理および分析される場所です。 その後、データは建物のオペレーターに提供され、建物の制御システムを最適化するために使用することもできます。 したがって、ebm‑papst Building Connectプラットフォームは、室内空気質を監視し、エネルギー効率の向上を図る上で積極的な役割を果たします。 アルゴリズムは、ユーザーの行動、建物の特性、環境条件を通して学習し、省エネファンによる効果も得て、最適化された屋内エコシステムの構築に役立てます。

粒子を数える – 推定するのではありません

RESETでは、部屋における感染のリスクを示す指標をまもなく提供できます。 これを行うために、CO2濃度や実際の物質負荷などの空気パラメータを使用します。 天井に取り付けられたフィルターユニットは、システムとネットワーク接続ができます。 大気中の汚染物質やウイルスをろ過するだけでなく、微細なダストセンサーを介して粒子数に関するデータを提供することができます。 RESETでこれを指標として使用できます。 空気中の測定された粒子数を、エアロゾル化されたウイルス粒子が除去された実際の空気浄化率と比較します。 その結果、建物のオペレーターはこれまでの様に推定に依存して実際より必要以上に多くの換気をする必要がありません。 したがって、可能な限り効率的に屋内空間にきれいな空気を作り出すことができます。

すばやく簡単に実装

ebm‑papst Building Connectプラットフォームを使用して建物の制御を管理することには、インターネット対応の頭脳を既存の制御システムに追加できるという利点があります。 したがってたとえば、これまでの時間制御された換気システムに対して最適化したい時間を指定する事で、リアルタイムで空気質を制御することができます。

ebm‑papst Building Connectプラットフォームの大きな利点は、多大な労力をかけずに迅速に実装できることです。 専門家が部屋を調査し、センサーの位置を決めます。 部屋配置計画は、Building Connectプラットフォーム上にデジタルの複製建物を作成するために使用されます。 センサーがインストールされると、システムを使用できるようになります。 それはほんの数週間で完成です。

このRESETの基本部分には、ebm‑papstの認定ファンの存在があります。 このコンビネーション製品は、RESET認定のセンサーとゲートウェイと省エネファンで構成されています(図4)。 RESET認定のファンは、回転速度、振動、騒音、風速、消費電力などの送風機データを提供すると同時に、上述の空気質パラメータを提供します。 この点で、RESET認定のファンは真のプラグ&プレイソリューションです。設置、プラグイン―――そして、深く呼吸