中国企業 ハイアール・バイオメディカル(Haier Biomedical)のスマートCO2インキュベーターは、理想的な条件下で細胞を培養する事ができます。 培養プロセスでは、無菌環境をつくるために、事前に高温状態にする必要があります。つまり、耐熱性部品・部材が必要となります。

かなり以前から多くの研究所でCO2インキュベーターは、皮膚移植のためのヒト皮膚細胞培養や、癌との闘いで幹細胞を培養するための標準的な装置になっています。 この目立たないキャビネットは医学研究にとって重要なツールであり、多くの実験に欠かせないものとなっています。

ハイテク細胞分裂

インキュベーターは、中国国立幹細胞リソースバンクでも使用されています。 その製造業者である中国・青島に本拠を置くハイアール・バイオメディカルは、細胞の培養を成功するために必要な全てについて検討しました。 そして、その必要項目はかなりたくさんあります。 結論から言うと細胞が分裂する為には、暖かく、湿気があり、わずかにアルカリ性の環境が好まれます。

それがハイアール・バイオメディカル製HCPシリーズのCO2インキュベーターが、内部温度を測定するために合計27個のセンサーを備えたインテリジェントな加熱システムを備えている理由です。 1つのエリアの温度が低すぎた場合、加温システムがすぐに反応し、個々の内壁を通じて的を絞った調整を行います。 その結果、インキュベーター内の熱は一定であり、最小限の変動幅0.3℃内に抑えられます。 湿度も一貫して高いレベルに維持されます。 この床加熱装置で、水タンクからどの位の水蒸気がインキュベーター・チャンバーに流入したらよいか制御します。

次に、赤外線制御センサーがインキュベーター内の正確なpH値を保証します。 センサーは空気中のCO2含有量を測定し、偏差が発生した場合に調整を行います。 これは、インキュベーター内のpH値が均一で、わずかにアルカリ性の範囲にあることを意味します。これは、多くの細胞にとって最も好ましい状態です。 そして、例えあなたが少しの間ドアを開けたとしても、状態はほぼ維持されます。 センサーが変化を即座に検出し、数分以内に再び最適な状態に戻すためです。 

細菌を防ぐための加熱乾燥

しかし、細菌が細胞と一緒に増殖し実験状態が歪められるような場合、この最高の状態は役に立たない事になります。 このため、インキュベーターには使用前に自己クリーニングオプションがあります。ハイアール・バイオメディカルのCO₂インキュベーター内部は、摂氏180度加熱乾燥ボタンを押すことでクリーニングされます。 したがって、頑固な細菌には生存チャンスがありません。 これは中国企業のインキュベーターは、例えば比較的効果が低いUV滅菌を採用する競合他社との比較において、より高い無菌状態である事を意味しています。

しかし、高温での滅菌にも課題があります。インキュベーターの繊細な部品類には防熱保護が必要です。 これは、ebm‑papstのVDC 43.10外部ローターモーターにも当てはまります。このモータは取り外し可能なファンホイールと組み合わせて、CO2インキュベーター内で空気循環を保証します。 そのため、ECモーターには長いステンレス鋼シャフトとテフロンシールのボールベアリングが装備されています。 モーターとファンホイールは非常に静かに動作するため、科学者が実験に集中する実験室には最適です。

デジタル・セル・モニタリング 

集中に関するトピックと言えば、ハイアール・バイオメディカル製CO2インキュベーターの機能は、科学者の日常実験作業をより簡単にします。 同社のインキュベーターはタッチパネルで操作でき、たとえばIoT(モノのインターネット)に統合できます。 これは、個々のインキュベーターが細胞供給の評価や問題報告の為に、それぞれ独立してデータを中央コンピューターに送信することを意味します。 スマートインキュベーターは、アプリを使用してリモートで監視し制御することもできます。 これにより主任科学者は、自宅から長期実験が問題なく続けられているか確認可能となります。 これらの機能は科学者だけでなく、私たち全員にとっても良いことです。 なぜなら、私たちは研究の進捗、発見から、我々の健康は恩恵を受ける事になるからです。